私たちの年の頃何をしてた?―大内学さん《時刻表編集長》に聞く②

ミレニアルジャーナリスト企画第1弾②

私たちの年の頃何をしていましたか―大内学さん《時刻表編集長》に聞く

 

編集長のお仕事をしていて一番楽しいことはなんですか。

楽しいことは幾つもあるね。お客さんが本を買っていく姿を見る瞬間とか。表紙は編集長に決定権があるんだけど、「表紙を見て買いました」っていうコメントは一番嬉しいね。表紙はその号の顔なので、表紙を見ただけで内容がわかるようにかなりの情熱を注いで作っています。だから、「ジャケ買い」しましたってコメントには、こちらの思いが伝わった!って感じますね。今はインターネット時代なので、作った本についての感想がネットに投稿される。それがいい内容であっても批判でもあっても、反応してくれるのは繋がっているということで、嬉しいなって思います。

もう一つは作っていく過程。読者がこういうことが見たい、知りたいだろうなっていう内容を自分たちで考えて、最初にイメージしていたものがだんだん形になっていくのはクリエイティブなお仕事の特権で、これまたすごく面白いですね。

あとは取材に行くのもすごく楽しい。仕事だから大変なんだけども、観光地で働いている人たちの話を聞いて今まで知らなかった知識を得ていくのはすごく楽しいことです。例えば、岡山県に今は廃止になってしまった鉄道を保存しているグループがある。その人たちは完全ボランティアでそれを保存して、月に一回だけ展示運転というのをしてるんだけど、取材しに行って、どんな思いでその路線と鉄道を残しているかを聞いたりすることで、全然知らなかった世界に触れられるっていうのはすごく楽しいよね。遠かったからその時は泊まりで取材したんだけど、夜みんなで一緒に銭湯行ったりしてどんどん仲良くなって。そういう繋がりができていくのも楽しいです。

今日みたいに取材を受けたり、今まで全く接点のなかった芸能界の人たちやメジャーなアイドルの方々とやりとりして、テレビの向こうの世界の人たちが大変な努力をしているのを目の当たりにしたり。そういうところから刺激を受けるっていうのも新鮮で、楽しいこといっぱいあります。

時刻表の編集に携わって何年ですか?

もうすぐ丸14年。時刻表は今年の4月で93年になるのかな。

すごいですね!大内さんが携わった14年の中で、ハイライトだったことは何ですか?

自分にとってハイライトはね、九州新幹線の開業ですね。JR九州のページを担当してました。お客さんがどうやったら迷わず新幹線乗り継ぎできるかな、っていうのを考えながら作った画期的な誌面だった。もうマニアックすぎるから深くは語らないけど、その誌面をJR九州さんがすごく喜んでくれて、九州まで招待してくれたんだよね。それ、すっごく嬉しかった。当時は白紙改正っていって、JR九州のダイヤがガラッと変わったんですね。わたしはまだ新入社員に毛が生えたような入社4年目で、経験浅い人がやるのはすごく大変な業務だったんだけど、それを何とか乗り切って強さを得たな、という感じです。読者からの反響も結構あって、当時の編集長が「ご褒美出張で行ってこい。新幹線も乗っといで!」って。あの時の経験がとっても今の仕事の力になっているな、って思います。それがもう14年前なんだなぁ。

その時刻表が出るまでと、変わるっていう情報が来るまでの間ってどのくらいの編集時間があるんですか?

編集している時間で2~3カ月くらいかな。

れ、結構厳しいですよね?2カ月で全部のダイヤが変わるってなったら…。

そう。締め切りは変わらない。送られてくる資料も自分ではコントロールできない。その中でスケジュール組んで、限られた時間の中で効果的に、効率的にやっていかなきゃいけない。しかも、他の仕事との折り合いをつけて。かなり綿密に自分でスケジュール組んでやってましたね。

関連記事

URL NOT FOUND
URL NOT FOUND

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

編集部ピックアップ記事

  1. 2017-9-8

    信子母さんのエッセイ第18回 「小さいお母さん」

  2. 2017-12-22

    信子母さんのエッセイ第30回「平安という贈り物」

  3. 2017-5-29

    信子母さんのエッセイ第5回「英治さん」

  4. 2017-8-11

    信子母さんのエッセイ第14回「すべてはよし」

  5. 2018-1-26

    信子母さんのエッセイ第34回「結んだ実」

  6. 2018-5-4

    信子母さんのエッセイ第48回「age (年齢)」

  7. 2018-3-7

    The Greatest Showman のリミックスソングを公開!

ページ上部へ戻る