信子母さんのエッセイ第85回「どんな天気でも」

第85回「どんな天気でも」

朝から雨です。
結婚式のため福岡神殿へ向かう車の中で、娘とわたしは天気の話をしていました。

「まあ、晴れるに こしたことはないけどね」
「うん、でも、雨でもいい」
「そうよね。恵みの雨、とも言うし、雨降って地固まる、とも言うしね」
「昔はそれって、強がりの言葉というか、負け惜しみというか、なんか、こじつけみたいにも感じてたんだけど、違うね」
「うん。いい言葉だと思う」
「だよね、教会的よね。どんなことからでもいいことを見つけるって素敵なことだよね」
「うん!」

数時間後には結婚する娘。
はなむけの言葉、ではないけれど、娘に伝えておきたいことを、頭の中で思い巡らしながら運転していると、皇后美智子さまの言葉が浮かんできました。

「わたしね、好きな言葉があるの。皇后美智子さまの言葉でね、『わたしは幸福な子を育てるのではなく、どんな境遇に置かれても幸せになれる子を育てたい』というもの。わたしもそう思う。だから、そう願って子育てしてきたんだ…」

耳を傾けていた娘が、口を開きました。
「お母さんは、できてるんじゃない?」

「いやいやいや… 美智子さまには遠く及ばないけど、でも、本当に願ってるの。雨でも晴れでも嵐でも、どんな時でも喜べる人になりたいってね。わたしの信仰は大したものではないけど、でも、これだけは信じてる。神様は生きておられる。わたしを心から愛してくださってる。だから、きっと必ず、わたしに一番よいものをくださるはずだ、って。全ての出来事には意味がある。たとえその時には意味がわからなくってもね。だから、わからなくてもかまわないの。これには意味があるんだと思って、神様を信頼する。それがわたしの信仰かなあ」

やがて、雨は小降りになり、神殿で全ての儀式が終わって外に出ると、美しい日が差していました。

雨でも構わないのだけれど、晴れたこの天気にも 心から感謝です。

“種の恵み”と書いて種恵(しゅえ)と読むうちの娘は、”土と田んぼを耕す” と書く土田耕くんと結ばれて、土田種恵になりました。

種恵ちゃん。
今日からは愛する耕くんと二人で、どうか豊かな実りをね !!

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