
わかってるよ、と言いたくなるくらい 母から繰り返し言われてきたことの一つに
「おかげ、おかげて思わなんよ」という言葉があります。
熊本弁で「おかげさま、おかげさまと思わなければいけないよ」という意味です。
母の言葉はこうです。
「どがんこつでん当たり前て思うちゃならん(どんなことでも 当たり前と思ってはいけない)。
世の中に当たり前んこつぁ なぁんもなかっだけん(世の中に当たり前のことなんか何もないんだから)。
なんでん、ご先祖さん 人さんのおかげだけんね(なんでも、ご先祖さま 人さまのおかげだからね)。
どがんときでん、そっば忘れちゃならんよ(どんなときでも、それを忘れてはいけないよ)。
よかこつのあったっちゃ、けしてのぼせちゃならん(いいことがあっても、決して高慢になってはいけない)。
おかげ、おかげて、頭ば下げて暮らすなら、みんなから可愛がってもらわるっけんね(おかげさま、おかげさま、と頭を下げて暮らすなら、みんなから可愛がってもらえるからね)。
よかね?信子ちゃん、おかげ、おかげば、忘るっとでけんよ(いい?信子ちゃん、おかげさま、おかげさま、の気持ちを忘れてはいけないよ)」
…
わたしは62歳で、10人の子どもたちの母親で、6人の孫のおばあちゃんですが、母の前では今でも長女の「信子ちゃん」です。
忘れんよ、お母さん。
ちゃんとしっかり、覚えとくけん!(覚えておくから!)
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。