信子母さんのエッセイ第42回「瑠璃色の地球」

第42回「瑠璃色の地球」

富士山の清掃登山に何年も取り組んでおられる世界的アルペニスト・野口健さん。
外国の登山家の方々から「富士山は遠くから見たら とても美しいけれど、近くに行くとゴミだらけで ひどく汚い」と言われたのが 清掃登山を始めたきっかけだったと、以前ラジオで話しておられました。

遠くから見れば とても綺麗でも、近くで見ると ひどく汚い… 残念なことです。

遠い宇宙から眺めると、地球は 漆黒の闇に浮かぶ青く美しい星なのだとか。
写真でしか見たことはありませんが、確かに、宇宙から撮影した地球の映像は荘厳で 本当に美しく、感動的です。

その地球に わたしは住んでいます。
アジアの中の、日本という国の、九州の真ん中の、熊本にある 一つの街の一角。その場所にわたしはいます。

でも、当然のことながら、どんなに目を凝らして探してみても、宇宙から撮った地球の写真の中にわたしを見つけることは出来ません。
あまりに小さすぎて見えないのです。

でも、見えないけれど、わたしはいます。

もしも、遠くに見える美しい地球に、誰かが近づいて、近づいて、近づいて、近づいて、近づいて、もっと近づいて… わたしのすぐそばまで近づいて見たとき、そこが美しかったらいいな、と願います。

「置かれた場所で咲きなさい」とは、ノートルダム清心学園理事長・渡辺和子さんの言葉ですが、わたしにとって”咲く”ことは、自分らしく輝くこと。自分のできることを一生懸命 頑張ることです。
置かれた場所でわたしが出会う人たちを愛し、わたし自身がそこで精一杯輝けば、自分が置かれたその場所を美しくすることができるんじゃないかと、わたしは考えています。
だから 頑張りたい。

神様が作られた 瑠璃色の地球。
小さくて見えないけれど、わたしも、そこにいます。

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