信子母さんのエッセイ第121回「金継ぎ」

121回「金継ぎ」

どんなに高価なお皿も、傷が付けば台無し。ヒビたり欠けたり割れたりしたら、価値が下がるどころか、価値はすっかりなくなって、捨てるしかない。

…と、思っていました。

でも、日本には古くから、ヒビや欠けや割れを修理し、その傷あとを愛でる風習がある、ということをテレビ番組で知り、衝撃を受けました。初めて聞いた”金継ぎ”という言葉に興味がわいて、早速調べてみることに。

“金継ぎ”とは、漆(うるし)を使って、壊れた器を修理し、修理した後の表面の塗装に、金粉を使った装飾を行う、という日本古来からの伝統技法。

漆は、そのまま塗れば塗料になり、小麦粉を混ぜれば接着剤になり、小麦粉と木粉を混ぜればパテになり、土を混ぜればペーストになるのだとか。そんな漆の特性を用いて、割れた破片をくっつけ、欠けた箇所を埋め、修理した箇所にまた漆を塗り、それが乾かないうちに金粉を蒔き、乾かし定着させて、完成!というのが、大まかな金継ぎの流れのようです。

金継ぎ修理を施されて蘇った器は、それ以前のものよりも”高い価値”を認められるのだそう。

“傷もの”が、”より価値あるもの”へと変わるのです。

なんて素敵なんだろう!と思いました。物を大切にする日本の文化が誇らしくもありました。

さて、長々と金継ぎについて書きましたが、実はわたし、先日 不注意から顔に傷を作ってしまいました。

頬なので、かなり目立ちます💧

嫌だなあ…と凹むわたしの横で、夫は、「傷があってもなくても、そんなのどうでもいいよ。のぶちゃんはのぶちゃんでしょ」と笑顔です。

ん?

優しい言葉ではあるけれど、それって、もうすでに顔中シミとシワだらけなんだから、今更、傷の一つや二つ増えたってどうってことないよ、ってこと??(๑˃̵ᴗ˂̵)💦

まあ、夫の真意はともかく(笑)、 傷をも美しいものに変える”金継ぎ”の価値観をわたしも持てたらいいな…と願いつつ、頬の傷に せっせと薬を擦り込む毎日です。^ ^

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