信子母さんのエッセイ第108回「憧れ」

第108回「憧れ」

少女時代に読んだ沢山の外国の物語や、娘時代に観た数々の洋画を通して、わたしが抱いた憧れ。

所狭しと壁に飾られた家族写真。… 家族を大切にしてるんだなあ。

お父さん、お母さん、じゃなくて名前で呼び合う夫婦。… なんて素敵なんだろう。

子どもたちが椅子に乗って、大人の背より高いクリスマスツリーに飾り付けしてる光景。… いいなあ。

お客様がいらしたときや特別な時にだけ出される特別な食器を見てワクワクする子どもたち。….わたしも真似したい。

でも、何より一番憧れたのは、親たちが  “I am proud of my children. ”  と、誇らしげに言うシーンだった。

当時考えられなかったんだよね。親が人前で子どもを褒めるなんて。

日本人の謙虚さなのか、家族を褒めたら自慢してると受け取られるからか、とにかく子どもの頃のわたしは人前で親から褒められたことなんかなかった。誰かがわたしを褒めてくれても親が打ち消す。むしろけなされる。

うちの親だけじゃなくて、多くの親御さんが昔はそうだったんじゃないかな。

それが どう?  外国の人たちの、人前でも堂々と子どもを褒めてるこの嬉しそうな顔! その横には子どもたちの笑顔。

その姿が眩しくて羨ましかった。

文化の違いなんだろうけど、わたしは、こっちの方がいいなあ、と思ったんだ。

だから決意したの。 いつか結婚したら、

     ⚪︎家の中に家族写真をいっぱい飾る。

     ⚪︎夫を名前で呼ぶ。

     ⚪︎大きなクリスマスツリーを買う。

     ⚪︎特別な行事のための食器を揃える。

     ⚪︎誰かが子どもを褒めてくれたら素直に受け入れる。

って。

結婚してから、この娘時代の夢をひとつひとつ実現してきた。

家の中には沢山の家族写真。

夫を呼ぶときは英治さん。

椅子に乗って子どもたちと一緒に毎年ツリーの飾り付け。

決して高価ではないけれど、お誕生日や特別な日にだけ使う食器も揃えた。

子どもが褒められたときは、感謝して受ける。

….

欠点があるのは知ってる。

セミナリー では寝てる。

集会には遅刻する。

宿題忘れる。

ふざけてばかり。

バカなこともする。

でも、わたしは、この子達のいいところをいっぱい知ってる。

頑張ってることも知ってる。

可能性も信じてる。

だから、言うんだ。

「ありがとうございます!(ほんとにいい子なんです。自慢の子です!)」って。

日本人だからね。(     )の中は心の声だけど(๑˃̵ᴗ˂̵)💦笑

あ、そうそう。もうひとつあった。

服の色!

わたしが娘だった頃の年配の方々の服と言えば、黒、茶色、灰色の地味なもの、というのが定番だったのに、スクリーンの中のおばあちゃんたちが身に付けているのは、鮮やかな赤やオレンジ、黄色、青!

いくつになっても自由に好きな色を着るって、素敵なことだと思ったの。

それもわたしの憧れ。

だからわたし、この先も大好きなピンクでいくね!

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