ハンコック長老インタビュー③ 信仰は生き方

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ハンコック長老インタビュー③ 信仰は生き方

➖➖ いつもとてもポジティブに見えますが、大変な時は何がモチベーションになりますか。

わたしの伝道生活の中で一番辛くてストレスのたまっていた時期に、神様の言葉に慰められました。聖典の中に、神様はどのように人をお助けになるのか、が書かれていました。「わたしは誰によってあなたを助けるか」という言葉が印象的でした。モルモン書※3には、「わたしがあなたがたを癒すことができるように、今あなたがたはわたしに立ち返り、自分の罪を悔い改め、心を改めようとしているか。」(第3ニーファイ9章13節)と書いてあります。キリストを求めなければわたしは癒されません。そして、わたしが常にキリストを探し求めていれば、誰かを助けるために、神様はわたしを使ってくださることに気がつきました。神様の道具となり、人を助けることができるということです。これは本当に素晴らしいことだと思いました。

わたしの好きな曲「The Loneliest Walk」には三人の人が登場します。一人は病気の赤ちゃんを産んだ女性で、入院しながら病と戦っている赤ん坊を見守る母親です。もう一人は奥さんを亡くしたばかりの男性。最後にイエス・キリストが出てきます。

イエス・キリストについて、こう歌っている箇所があります。

  彼が一歩踏みだすと すぐに次の一歩がやってくる

 もう一つの痛み また一つ飲み込む涙

 それでも彼は歩み続けた 彼の体は傷ついていて

 鞭の痕が残る背中は見るに堪えない

 罪深い人間たちが負わせた傷

 彼が一歩踏むだすと すぐに次の一歩がやってくる

 もう一つの痛み また一つの飲み込む涙

 それでも彼は歩み続けた 人生の最も孤独な旅

 

わたしはこの歌詞を伝道に例えることがあります。伝道でも人間関係でも「痛み」を感じ、「涙」を流すことがあります。この曲は、イエス・キリストが辛い思いを一人で乗り越えた理由を、わたしたちを一人で歩ませたくないためだったと歌っています。このことを知っていると、朝起きる時の大きなモチベーションになります。「誰も一人にはさせない」という神様の約束を、わたしたちも果たさなければなりません。だから、わたしは人を一人にさせない存在でいたいと思っています。

 

➖➖ 神様は常に共にいると知っていることで、生活は満たされていますか

それは教会に戻って最初に感じた気持ちです。当時は、朝起きた時良い状態ではなかったし、イライラしてばかりでした。伝道に来る前にした祈りで、一人ではないのだと確信しました。朝目覚める時に、今日は友達がいないかもしれない、誰もわたしと話したくないかもしれない、この状態が続くかもしれない、と考えます。でも、わたしは一人じゃない!全部めちゃくちゃだけど、わたしは一人じゃない。そう感じることがいつも支えです。

 

➖➖ ハンコック長老は「できない」とい言葉は絶対使わないと聞いいていますが。

わたしはできないという言葉を信じていません。「できない」はネガティブな言葉です。まるで病気のようなものだと思います。人の成長を止めてしまいます。誰もあなたを止めようとしないのに、自分で自分のできることにストップかけてしまう言葉が「できない」です。頑張ろうとするあなたを神様は止めません。恐ろしいことに、止めてしまうのはわたしたち自身だったりするのです。わたしたちはなんでもできます。でも、できないと言えばそれを信じきってしまいます

 

➖➖ 信仰についてどう考えていますか。

わたしは福音が本だけで教えられるものだと信じていません。わたしは聖書が出てくるはるか前にも、クリスチャンがいたと信じています。そして、クリスチャンになる唯一の方法は、自分の信じていることを実際に行う以外にはないと思います。行動と経験があなたを信仰のある人、クリスチャンにするのです。信仰は言葉ではなく生き方です。

 

➖➖ 最後に、長老は後数ヶ月で伝道を終え、母国へ帰りますね。どんな気持ちですか。

帰ったら生活が大きく変わります。先日、帰還した宣教師とメールでやり取りをしていました。伝道から帰ると、自分のことをよく考えるように勧められると話していました。「これから数年何をしようか」、「どんな仕事を選ぼうか」、「どんな人と結婚をしようか」というようなことです。宣教師として奉仕をしている間にはほとんど頭をよぎらないものばかりです。伝道は、「あの人をどう助けようか」、「この人をどうやってそこまで導いていこうか」を常に考えている世界です。自分のことばかり考えるようになってしまうのが怖いです。これからも、今のままで、誰かのことを考える生活を変えたくないと思いました。「わたしのために自分の命を失っている者は、それを得るであろう」(マタイ10:39)と神様、キリストも話していますから。

 

人生の2年間を奉仕活動に捧げているハンコック長老。彼は間もなく母国のアメリカに帰りますが、日本にいる残りの間、そして国に帰った後も、人を助け、キリストの教えを分かち合い続けたいと話しています。「神様との繋がりで得てきた幸せを人と分かち合う」これがハンコック長老の、明るくて前向きな性格の秘訣のようです。彼は良心に従って明るさを取り戻して以来、生活の中で大変なことがあっても、人はいつも神様に守られていて、決して一人ではない、そして人との絆を通して、人はさらに強くなれるのだと、今も熱く語っています。

 

※3 モルモン書 聖書と同様にキリストの生涯について学ぶために読まれている聖典です。おもに、当時まだ知られていなかった西半球で起こった出来事について記録されています。
2017-09-15T17:15:21+00:00